News

2016-Aug-02

東京都知事選の結果についての見解

東京都知事選の結果についての見解

 2016年7月31日の東京都知事選挙において、小池百合子候補が当選し、市民連合が推薦をした鳥越俊太郎候補は増田寛也候補に次ぐ3位に終わりました。鳥越候補が、都知事選における野党候補としては久しぶりに100万票を超える130万票あまりを獲得したとは言え、不本意な結果となったことを重く受け止めています。
 前都知事の突然の辞職を受けて、参議院選挙のさなかから野党統一候補の擁立を模索する関係者の努力がなされましたが、そのプロセスは決して平坦とは言えませんでした。市民連合では、7月13日に宇都宮健児氏が出馬を取りやめられたことを受けて15日に懇談を請い、お話を伺いました。その上で、翌16日に政策協議を経て鳥越候補を推薦する方針であることを表明し、19日に鳥越候補との政策懇談会を持ち、正式に推薦を致しました。
 しかし、7月10日の参議院選挙が終わるまで、市民連合としては都知事選に一切関与する余裕がなかったこともあり、メディアの煽る劇場型選挙に抗することができず、また、野党統一候補への支援体制の構築が大幅に出遅れたことが、残念な結果につながってしまいました。
 都知事選は国政選挙と多分に異なる事情があり、今回、力不足であったことをもって野党共闘そのものを失敗と決めつけるのは的外れであり、それこそ改憲勢力の思う壺と言わざるを得ません。
 しかし今後、市民と野党の信頼関係にもとづく共闘をいっそう深化させるためには、候補者一本化にあたって、充分な透明性や政策論議を担保することが喫緊の課題であることを痛感しています。市民連合としては、10月の衆議院補選そして来るべき衆議院選挙に際して野党共闘をさらに強力なものにするため、原則として公開の政策討論会や候補者と野党間の公開協議などを実施することを、野党に積極的に要請していきたいと考えます。

2016年8月2日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

2016-Jul-26

今後の市民連合の活動方針について

今後の市民連合の活動方針について

参議院選挙期間中、自公連立与党が「憲法改正は主要な争点ではない」と繰り返していたにもかかわらず、安倍政権やその影響下にあるメディアは選挙後にわかに、あたかも憲法改正が既定路線であるかのように有権者をあざむいています。
私たち市民連合は、改憲そのものを自己目的化するような倒錯した思考を拒絶し、個人の尊厳を擁護する政治の実現をめざして、ひきつづき安保法制の廃止と立憲主義の回復を求めてまいります。
各種世論調査を見ても明らかなように、主権者たる国民は憲法改正を喫緊の課題とはとらえておらず、改憲論議を勝手に進めていくことを国会議員に委任したとは到底言えないことから、安倍政権率いる「改憲勢力」は、今後、市民とともに共闘してきた立憲野党(民進党、共産党、社民党、生活の党)の分断を図り、改憲発議や国民投票と連動させるかたちで衆議院の解散総選挙を仕掛け、民主的正統性や立憲主義の見せかけを調達しようとする可能性があります。
そこで、私たち市民連合としては、ひきつづき全国各地の市民運動と連携しつつ、来るべき衆議院選挙における小選挙区での野党共闘の取り組みを後押しするとともに、個人の尊厳を擁護する政治をいっそう具体化していくために立憲野党との政策協議を積みかさねていきたいと考えています。私たちの代表を一人でも多く衆議院に送り込むために、主権者たる市民の皆さんの粘り強い政治参加を呼びかけます。

2016年7月26日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

2016-Jul-20

鳥越俊太郎候補と政策懇談会を実施

 市民連合は、7月19日夜、東京都知事選の野党統一候補である鳥越俊太郎氏と政策懇談会を実施いたしました。懇談会では、鳥越候補に対して市民連合から政策提言を行うとともに、都政についての意見交換を行いました。
 なお、市民連合が7月16日に発表した声明 「野党統一候補・鳥越俊太郎氏と市民がつくる都政の実現へ」の中で、「政策協議を経たのちにできるだけ早く推薦協定を結ぶ方針である」としておりましたので、今回の政策懇談会をもって、鳥越候補を市民連合として推薦することといたします。
 政策提言の内容は、以下の通りです。
*****************************************************
鳥越の重点政策
―「住んでよし、働いてよし、環境によし」の東京―

子ども・女性・若者への支援が、東京と日本を救う!

東京に人も仕事も集まっているのに、東京の出生率は日本で最低。
これが日本全体の急速な高齢化や財政難を作り出している。
これを転換させることが東京と日本にとって急務です。

<主要政策>
1.子どもと若者に伸びやかで誇りある未来を拓く
☆国の児童手当に「子ども手当」を上乗せ
☆介護士・保育士の報酬引き上げ補助
☆保育所でも学童でも待機児童を解消
☆少女・少年ワンストップ相談窓口
☆都立高校無償化
☆首都大学授業料大幅削減(最低でも半減)
☆給付型奨学金大幅拡充
☆若者・女性の就労支援(採用・登用や待遇を改善する企業を公共調達などで優遇)、起業支援(基金を創設)
☆最低賃金を時給1500円に引き上げるとともに、賃上げを実行した企業への補助金を創設
☆都の文化施設を児童・学生に無料化

2.“スポーツ五輪”を支援し、“商業五輪”はストップ。
☆オリンピックを徹底的に質実剛健、地方分散にする。
☆埼玉、千葉、神奈川はじめ地方施設をつかい東京に新設は極力抑える。
☆2020年東京オリンピックに向けた施設整備等の必要経費を精査し、その抑制を図る。基金(東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金、27年度末で約3800億円)ありきではなく、東京都負担390億円の見直しをふくめて、経費の抑制を図ることで、歳出の組み換え、優先施策の実現に振り向けていく。

3.東京を自然エネルギー先進都市へ
☆2050年を目途に自然エネルギー100%都市へ
☆2020年までに排気ガス規制を大幅強化
☆原発の電力に依存しない東京都の実現
☆自然エネルギー100%オリンピックとそのレガシー
☆都にエネルギー関連委員会の設置

4.誰もがその人らしく生きる個人尊重・多様性満開の都市へ
☆まず都庁から、女性管理職を2020年までに4割に(国の目標は3割)。
☆ママに優しい東京宣言(出産助成、妊娠検診助成、パパ学級、一時預かり、病児預かり、産後ケアなどの拡充、授乳やオムツ替えスペース拡大、マタハラ根絶)

<その他の重要政策>
1.生活困窮者自立支援法の活用や地域包括ケアの東京モデルを築きます。
2.その際、都の権限を可能な限り区市町村に委譲し(財源の調整を行う)、新しい公共(NPO、NGO)の参加を促進します。
3.保育士や介護士の処遇改善、障害者雇用の促進などに係る既存の都独自の助成制度は、これを継続しつつ、その成果を検証し、必要な改善・充実を図ります。
4.老朽化した都営住宅の立て直しと独居老人対策をします。
5.高齢者福祉について以下を目標とします。
☆安心できる在宅・認知症介護の実現!
☆特養待機者ゼロを目指す!
☆貧困介護(無届け介護施設)ビジネスのゼロを目指す!
☆家族介護者が安心できる介護!
☆潜在介護士への積極的活用!
☆孤独死対策を踏まえた介護施策
6.子どもが伸びやかに学べる学校を取り戻します。
石原都政以来、公立学校に対する行政の統制が強まりました。都の教育委員会の姿勢は市区町村の教育行政にも影響を及ぼし、現場の教員たちは子どもに向き合うより、教育委員会からのお達しへの対応に追われています。都の教育委員会の体制を根本的に刷新することで、教員が子どもに向き合い、子供が伸びやかに学べる東京を取り戻します。
7.中小企業政策を見直し、公正競争の確保(大企業の支配従属からの脱却)に努めます。
8.健康増進・オーガニック都市
☆すべての人の健康のためにスポーツ施設への助成拡充
☆オーガニック食品取り扱いへの支援、食の安全確保のために、GMOの表示の適正化に努め、消費者への情報提供を促進します。
9.東京都の財政構造は、法人住民税・法人事業税の比重が高いので景気に左右されやすいことを勘案して、抑制的な将来税収予測に基づいた、堅実な財政運営に努めます。
10.東京に生活するすべての住民に、国籍や文化的背景にかかわらず、個人の尊厳を保障することは、都政の根本的前提であり、オリンピックを開催する都市としての責務です。
☆東京都は人種差別や民族差別を決して許さないことを宣言するとともに、表現の自由に十分配慮したヘイトスピーチ抑制のための都条例を制定します。
☆セクシャル・マイノリティ(性的少数者/LGBTIQ)の権利保障を実現し、性的指向や性自認にかかわらず、すべての方々が自分らしく生きられる街にします。

鳥越俊太郎候補政策提言

市民連合では今回の都知事選で鳥越俊太郎候補を推薦することを決定しました。鳥越候補は、まず都民の声に耳を傾ける「聞く耳を持った候補」です。市民連合としても鳥越候補と政策懇談会を実施し、政策提言を行いました。提言の具体的な内容についてまとめましたので、ぜひご覧ください。鳥越候補への支援の輪を広げ、私たちの手で、私たちのための都政を実現していきましょう。
あなたに都政を取り戻す 「住んでよし」「働いてよし」 「環境によし」を実現する東京を!
  1. 都政への 自覚と責任

    第2の舛添問題を起こさせない体制をつくります。

    都政は、都民が汗水たらして働いて納めた税金で成り立っています。 この原点を忘れた都知事が、2代続けて政治とカネの不祥事で都政を混乱させました。私は「納税者意識」を胸にとめ、都民の負託に応えます。
    • 知事の海外視察費用・公用車利用のルールを見直します。
    • 知事の視察等の情報公開を徹底します。
    • 政治資金規正法の見直しを東京都から国に働きかけます
  2. 夢のある 東京五輪の成功へ

    ムダをなくしつつも、平和の祭典としての五輪を成功させます。

    コンパクトでシンプルな2020年のオリンピック・パラリンピックを実現して、東京の可能性や魅力ムダをなくしつつも、平和の祭典としての五輪を成功させます。
    • ムダをなくしつつも、平和の祭典としての五輪を成功させます。
    • 東京の可能性や魅力を世界にアピールできる体制をつくります。
  3. 都民の不安を 解消します

    都民のこころとからだの健康をあらゆる施策を通じて実現します。

    医療・介護の充実、子どもの貧困や待機児童の解消に、早急に取り組みます。 がん検診の受診促進や骨粗しょう症対策等で、だれもが、いつまでも社会参加できる健康長寿の東京を目指します。
    • 東京都のがん検診受診率は現在50%にも達していません。これをまずは50%、最終的には100%を目指します。
    • だれもが先進医療を受けられる東京を目指します。
    • 受動喫煙防止に向けた条例制定に取り組みます。
    • 保育所の整備をはじめ、あらゆる施策を通じて、待機児童ゼロを目指します。
    • 保育士の給与・処遇を改善します。
    • すべての子どもに学びの場が提供できる環境を整えます。
    • 貧困・格差の是正に向けて、若者への投資を増やすなど、効果的な対策に取り組みます。
    • 大介護時代に備え、特別養護老人ホームなど高齢者の住まいを確保します。介護職の給与・処遇を改善します。
    • 子育て・介護に優先的に予算を配分します。
  4. 安全・安心な まちづくり

    住宅耐震化率83.8%から100%を、再生可能エネルギー割合8.7%から30%を目指します。

    耐震化・不燃化の促進、帰宅困難者対策で災害に強い東京をつくります。 再生可能エネルギーの普及で、持続可能な東京を実現します。
    • 住宅・マンションの耐震化助成を拡充します。
    • 民間事業者との連携やITの活用などにより、ハード・ソフト両面からの防災対策を進めます。
    • 原発に依存しない社会に向け、太陽光やバイオマスなど、再生可能エネルギーの普及に取り組みます。
    • テロ・サイバー攻撃などの脅威に対し、万全の備えを確立します。
  5. 笑顔あふれる 輝く東京へ

    働く人の37.5%が非正規社員。正社員化を促進する企業を支援します。

    正社員化を促進する企業を支援し、不本意非正規社員の解消に努めます。また、最低賃金の引き上げを求めていきます。
    • 長時間労働の是正など、働き方改革で、ワークライフバランスを進めます。
    • 東京の宝である職人文化をマイスター制度で育みます。
    • 市区町村への財政支援を強化します。多摩格差を是正し、多摩・島しょ振興を進めます。
  6. 人権・平和・憲法を 守る東京を

    多様性を尊重する多文化共生社会をつくります。

    憲法を生かした「平和都市」東京を実現します。首都サミットの開催や文化・若者交流の推進にもチカラを入れます。
    • 男女平等、DV対策、LGBT施策、障害者差別禁止などの人権施策を推進します
    • 非核都市宣言を提案します。

野党4党の政策に対する市民連合の要望書

来る参議院選挙において、以下の政策を掲げ、その実現に努めるよう野党4党に要望します。

  • 安全保障関連法の廃止と立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)を実現すること、そのための最低限の前提として、参議院において与党および改憲勢力が3分の2の議席を獲得し、憲法改正へと動くことを何としても阻止することを望みます。
  • すべての国民の個人の尊厳を無条件で尊重し、これまでの政策的支援からこぼれおちていた若者と女性も含めて、公正で持続可能な社会と経済をつくるための機会を保障することを望みます。
  • 1保育の質の向上と拡充、保育士の待遇の大幅改善、高校完全無償化、給付制奨学金・奨学金債務の減免、正規・非正規の均等待遇、同一価値労働同一賃金、最低賃金を1,000円以上に引き上げ、若いカップル・家族のためのセーフティネットとしての公共住宅の拡大、公職選挙法の改正(被選挙権年齢の引き下げ、市民に開かれた選挙のための抜本的見直し)
  • 2女性に対する雇用差別の撤廃、男女賃金格差の是正、選択的夫婦別姓の実現、国と地方議会における議員の男女同数を目指すこと、包括的な性暴力禁止法と性暴力被害者支援法の制定
  • 3貧困の解消、累進所得税、法人課税、資産課税のバランスの回復による公正な税制の実現(タックスヘイブン対策を含む)、今回のTPP合意反対、被災地復興支援、沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設の中止、原発に依存しない社会の実現へ向けた地域分散型エネルギーの推進

安倍政権の問題点まとめ

  1. 立憲民主主義を壊す安保法制

    政府の恣意的な憲法解釈の変更により、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を強行し、立憲主義の大原則や法的安定性を著しく損ねました。また民主的なプロセスとしても多くの問題を残したまま、憲法違反の安保法制の整備を強行しました。
  2. ナチスの手口に学ぶ!?

    安倍政権は、さらに憲法の明文改正をめざすとしています。しかし、憲法のどの条文を改正するかはこれから議論すればいい、などと本末転倒な態度を取っています。具体的には緊急事態条項を加える意向を示していますが、その内容はナチスの全権委任法のように立憲主義を不可逆的に破壊しかねないものです。
  3. アベノミクスで「消えた」年金や賃金

    アベノミクスは失敗に終わりました。取って付けたように「同一労働同一賃金」を言い出したりしていますが、これまで格差・貧困の拡大を放置し、雇用の不安定化を加速してきたこととのつじつまが全く合いません。安倍政権で、実質賃金は下がりつづけ、株式市場に注ぎ込まれた年金は消えてなくなりました。
  4. 個人の自由や尊厳を脅かす強権政治

    安倍政権はさらに、公約違反のTPP推進や原発の再稼動、沖縄の辺野古新基地建設などを強行しています。また教育現場やマスコミに対する統制を強め、自由な言論の前提を破壊するために、政府への反対を「偏向」と決めつけ、萎縮させようとしています。
  5. 今さえ良ければいい、ではダメ!

    安倍政権にブレーキを掛けない限り、あたかも東京オリンピックの開催される2020年で日本は燃え尽きてなくなってしまうかのような近視眼的な政治に陥り、このままでは若者、子や孫の世代まで継承できるような政治、経済、社会を維持、発展させることはできません。

野党共闘はなぜ必要か

  1. 危険!改憲勢力が3分の2に!?

    現在、自民党116議席、公明党20議席で、与党は計136議席。これにおおさか維新などのほかの改憲勢力を加えると、約150議席です。今夏の参議院選挙で改憲勢力が、約10議席上乗せすれば、改憲発議に必要な3分の2にあたる162議席を確保してしまう恐れがあります。
  2. 野党勢力の結集で1人区を勝つ

    121ある改選議席の4分の1を超える32議席が、1人区で争われます。2013年には31あった1人区のうち自民党が29議席も勝っていますが、2007年には、当時29あった1人区のうち23で野党が勝利しました。候補者を一本化し、明確な与野党対立構図を有権者に提示して投票率を上げることに成功すれば、野党にも充分勝機はあります。
  3. 明確な与野党対決構図で投票率アップ

    2013年の参議院選挙では、戦後3番目に低い52.6%まで投票率が落ち込み、野党が惨敗しました。しかし、明確な与野党対決構図が描けたら、投票率を60%ほどまで押し上げることも夢ではありません。ちなみに2007年に野党がねじれ国会を実現し、安倍首相を退陣に追い込んだ時は58.6%まで上がりました。
  4. 投票率を上げ複数区や比例区も勝つ

    1人区が与野党対決で盛り上がると、複数区や比例区でも野党票を増加させることができます。野党候補同士が限られた票を競い合うのではなく、自公政権に歯止めをかける野党への期待を高め野党票全体を押し上げれば、複数区や比例区においても当選できる野党候補の数が増えます。
  5. 国家の暴走 vs 個人の尊厳!

    こうして「国家権力の暴走を進める与党」対「自由で尊厳ある個々人の生活を守り育む野党」という全国的な与野党対決構図を野党共闘・市民連合で実現し、選挙を盛り上げ、投票率を上げることができれば、野党にも勝機が見えてきます。