第27回参院選に向けて立憲野党に要請を行いました (2025.6)

市民連合は、2025年6月9日、社民党と沖縄の風に、6月10日、日本共産党に、6月12日、立憲民主党に、第27回参院選に向けた立憲野党共通政策の要請を行いました (要請書については下記添付をご参照ください)。
1. 社会民主党
6 月9 日、午後 3 時から参議院議員会館において、市民連合は社民党に参院選に向けた立憲野党共通政策の要請を行いました。社民党からは福島瑞穂党首、服部良一幹事長、中嶋修総務企画局長、市民連合からは鈴木国夫(運営委員)、高田健(運営委員)、菱山南帆子(運営委員)、西山千恵子(フェミブリッジ事務局)、瀧さおり(市民連合@東京)、福山真劫(運営委員・事務局)、菊地敬嗣(運営委員・事務局)が参加しました。
最初に鈴木運営委員が共通政策について説明し、「少数与党であるが、重要法案が可決されている。野党共闘を強化し、選挙協力とともに主要課題についても、中心になりしっかり手を結んで取り組んで進んでいただきたい。東京の選挙では、立憲野党全部を、創意工夫を駆使して、応援したい」と述べました。高田運営委員が東アジアで戦争させない活動への協力に感謝し、今後も共に取り組んでいきたいと発言しました。その後市民連合参加者から「共通政策でも触れている物価高騰、格差拡大は暴力拡大を招いていると思う。こうした問題へのさらなる取り組みをお願いしたい」、「いつも運動の最前線に立っている、福島党首に感謝している。政府の国連敵視政策に対する闘いでも、バラバラ野党をまとめるようお願いしたいと」と発言がありました。
福島党首は「フェミブリッジの活動には、感謝している。共通政策すべて合意できる。ここで言われている、“暮らしといのち第一(ライフ・ファースト)の社会”を押し立てて、頑張りたい。90年代から主張している夫婦別姓、同性婚の法制化も見えてきている。ぜひ実現したい」と意見表明しました。
服部幹事長は「こんどの選挙マニフェストでは「ミサイルでなはく米を」と訴えている。経済問題と安保問題を結びつけて、頑張りたい」と述べました。
最後に再度福島党首が、「社民党が崩れれば、野党共闘はガタガタになる。全力をあげて闘います」と決意表明をし終了しました。
2. 沖縄の風
6月9日、午後4時分から参議院議員会館において、市民連合は参院会派沖縄の風に、立憲野党の共通政策についての要請を行いました。沖縄の風からは代表の伊波洋一参議院議員が、市民連合からは高田健(運営委員)、西山千恵子(フェミブリッジ事務局)、鈴木国夫(市民連合@東京)、瀧さおり(市民連合@東京)、福山真劫(運営委員・事務局)、菊地敬嗣(運営委員・事務局)が参加しました。
はじめに高田運営委員が「沖縄の風には、いつも基地問題に一緒に取り組んでいただき、感謝しています。この共通政策の「戦争と暴力に基づかない社会――憲法や市民生活を無視する軍拡は許さない」で、沖縄について基地強化による犠牲の強要をやめさせ、大軍拡に反対することを要望しています。いま東アジア情勢は戦争に向けた動きが進んでおり、立憲野党が統一して参議院選挙を闘っていただきたいと思います」と主旨を説明しました。
それに続き、市民連合の参加者から「東京は複数区であることを踏まえて、立憲野党の候補者全部を、工夫をこらして応援している」、「沖縄での米兵の暴行事件に、フェミブリッジは東京などで性暴力NO!の行動を行った」、「東京での沖縄と連帯する運動を強化していきたい」などの発言がありました。
沖縄の風の伊波議員から「野党共闘を進める活動に協力してきました。いま政党の動きがまとまらず、市民連合には難しい状況だと思います。基地強化、戦争準備が着実に進行していきます。台湾有事は沖縄を戦場にすることです。いまのミサイル配備を朝鮮、中国、ロシアは現実的な脅威と見ていると思います。トランプは日本を守る気はありません。“冷戦”ではないのです。こうした政策転換を、政府は見ないようにしています。この状況に対し、労働組合の力は弱くなっていますが、全県で選挙に向けてオール沖縄の組織を強化し、高良候補の勝利を実現したいと思います。また来年の県知事選での勝利をめざしたいと思います。共通政策全体に合意します」と発言がありました。
最後に高田運営委員が「この共通要請を確認して、今後も共に頑張りたいと思います」とまとめ、終了しました。
3. 日本共産党
6月10日、午後1時30分から衆議院第一議員会館において、市民連合は日本共産党に政策合意の要請を行いました。共産党からは田村智子中央委員会幹部会委員長、小池晃中央委員会書記局長、市民連合からは高田健(運営委員)、菱山南帆子(運営委員)、多々良哲(市民連合@みやぎ)、西山千恵子(フェミブリッジ事務局)、鈴木国夫(市民連合@東京)、瀧さおり(市民連合@東京)、福山真劫(運営委員・事務局)、菊地敬嗣(運営委員・事務局)が参加しました。
要請書を手渡した後、最初に高田運営委員が「多くの困難を超えて、野党共闘を進めていることに感謝します。この政策合意のタイトルは、前を見ていこうという意思を示しています。この3項目はすべてこれまでの立憲野党の闘いの上に、まとめられたものです。さらに進んでいくためには、立憲野党の共闘は不可欠です」と述べました。菱山運営委員は「いまの未来を信じられない状況を変えるのは、これからの若い世代にバトンタッチする大人の責任で、市民と野党の共闘の役割は重大」と続けました。多々良さんは「コメの急騰はじめとするインフレへの無策により、市民の生活苦は酷いものです。宮城では昨年衆院選では野党共闘により、圧勝しました。こうした勢いで、共産党の物価への緊急提案など実現に進めて行けたらと思います」と発言しました。東京からの参加者から次々に「参議院選挙で東京は複数区なので、立憲野党の候補者全員を応援している」「安保法制への闘いから10年、積み上げて力を、本来市民のものである財政を軍事から学術に振り向けていくように活かしていきたい」という意見が表明されました。フェミブリッジ事務局の西山さんは「衆議院選では、ジェンダー平等に向けた立憲野党の共通政策を合意することができた。女だったら繋がれる、市民と野党の共闘を進めよう」と提起しました。
田村委員長は「いま自公が過半数割れし、高額医療費の上限凍結や、選択制夫婦別姓の審議など、状況は動いている。参院選でも過半数割れに追い込み、また議席増を実現し、こうした動きを進めたい。要請書の政策と、野党統一への要望を正面から受け止めたい」と応えました。
小池書記局長は「平等で相互尊重する立場で、共闘を進めていきたい。1人区とともに3人以下でも、野党の1本化が出来ればと思っている。都知事選での共闘を活かし、与党を少数に追い込み、共通政策を旗印に、その実現に取り組みたい」と述べました。
最後に高田運営委員が、「政党間の共闘とともに、選挙現場での協力が進めば、足元から状況を動かせる。頑張りましょう」とまとめの発言を行い、終了しました。
4. 立憲民主党
6月12日、午後4時から立憲民主党本部において、市民連合は立憲民主党に共通政策の要請を行いました。立憲民主党からは野田佳彦代表と大串博志代表代行が、市民連合からは佐々木寛(市民連合@新潟代表・運営委員)高田健(運営委員)菱山南帆子(運営委員)、鈴木国夫(市民連合@東京)、瀧さおり(市民連合@東京)、松井奈緒(市民連合@東京)、福山真劫(運営委員・事務局)、菊地敬嗣(運営委員・事務局)が参加しました。
要請書を手交した後、佐々木運営委員が「いま多くの市民が未来に不安を感じています。政治が「信じられる未来」を作り出そうという気持ちがタイトルに込められています。これは憲法に立脚した安全保障政策の推進、脱炭素を進めるエネルギー転換、個人の権利の擁護など必要な政策をコンパクトにまとめたものです。立憲野党が統一して闘い自公与党の少数転落を参議院でも実現してほしい」と要望しました。菱山運営委員は「軍拡が進み、若者は将来年金を受け取れると思えない経済に希望を失い、フェイクニュースが溢れる社会を、大人が先頭に立ち正していく姿勢で参院選に取り組んでいただきたい」と続けました。その後東京の参加者から、まず鈴木さんが「複数区では立憲野党の候補者全員のビデオインタビューを行い拡散している」、松井さんが「都議選では裏金議員を徹底追及している」、瀧さんが「酷い法案が相次ぎ出され、通っていくが、それを止める取り組みが選挙での力をつける」と発言しました。高田運営委員は「統一した力で一人でも多く与党を減らす闘いが重要だ」と述べました。
市民連合からの要請に対して、野田代表は「皆さんのご協力もあり、総選挙で50議席以上増やし、衆議院で自公を過半数割れに追い込みました。そのため国会が大きく変わりました。参議院で予算が修正され、高額医療費負担の上限変更は阻止されました。私たちの主張が通るようになったのです。参院選で与党を減らし、さらなる野党の最大化を進めたいと思います。要請書をしっかりと受けとめ、野党との連携へ向けて誠意ある対話をすすめます。」と応えました。
参議院選、都議選での勝利をめざし、ともに全力をあげることを確認し、終了しました。