地域から

5・29新潟県知事選、「原発なくして病院残す」片桐なおみ候補支援を/佐々木寛共同代表(市民連合@新潟)緊急インタビュー 【202.5】

新潟県知事選が5月12日(木)に公示され、5月29日(日)投開票に向けて闘われています。この県知事選挙は一県知事選挙にとどまらず、今後の日本のエネルギー政策、7月の参議院選挙に大きな影響をもつ重要な選挙戦となっています。市民連合事務局は5月19日、「市民連合@新潟」の佐々木寛共同代表(片桐なおみさんの選挙を応援する確認団体「新しいリーダーを誕生させる会」顧問)に選挙の争点と課題について緊急インタビュー(オンライン)を実施しました。

〇この新潟県知事選はどの様な政治的な枠組みになっているのですか。

佐々木:自民、公明、国民民主、また連合新潟も現職の花角英世さんを支持、または推薦しています。一方、共産、社民、れいわ新選組は新人の「片桐なおみさん」を推薦しています。立憲民主党は「自主投票」になっています。それでも、7月に参議院議員選挙に立憲民主党公認で立候補予定の森ゆうこ参議院議員や、立憲民主党県連代表の菊田真紀子さん、黒岩宇洋さんなどは片桐さんを応援しています。また、前知事の米山隆一さんも全面的に応援しています。市民連合@新潟のメンバーは、「新しいリーダーを誕生させる会」という新しい装いで片桐なおみさんを全面支援しています。

佐々木寛さん(片桐なおみさんの選挙を応援する確認団体「新しいリーダーを誕生させる会」顧問)

〇なぜ、その様な捻じれた選挙になっているのですか。

佐々木:立憲民主党が全面的に参加できないのは、全国同様、連合(中央)の方針転換が背景にあります。また、現職の花角さんの4年間の県政に対する評価が分かれたことも挙げられます。片桐さんが「原発なくして病院残す」と、脱原発への明確な対決点を掲げて立候補する前から連合新潟は現職支持を打ち出していました。

〇「原発なくして病院残す」との片桐さんの決意、政策はどの様なものですか

佐々木:ウクライナ戦争の現実から、新潟の柏崎刈羽原発も含め、もはや「安全な原発」は存在しないことが明らかとなりました。次世代の県民の「安全」を真に守るためには、今、自治体は決然と原発の再稼働を止めさせる必要があります。なぜ、東京のために、新潟がリスクを負い続けなければならないのか。片桐さんは、「原発を子どもたちに残したまま死ねません」とおっしゃっています。原発の電気は、実際、脱炭素に役立つわけでも、けっして安価なわけでもなく、再生可能エネルギーを中心とした新しい産業を窒息させ、地域経済の可能性も閉ざしています。片桐さんは、知事として、原発再稼動への同意はけっして行いません。

佐々木:このような経済産業省(政府)のエネルギー政策への「NO」に加え、さらに、政府(厚生労働省)の政策をただなぞるだけの、花角県政による社会福祉医療削減方針から脱却します。医師・看護師は大幅に増やし、病床削減計画は中止します。新型コロナ禍が続いているのに、県立の加茂・吉田病院を民営化、津川・松代・柿崎・妙高病院の病床の削減などは、考えられません。13の県立病院の民営化や市町村化をやめ、きめの細かい地域医療を守り抜きます。詳しくは「片桐なおみの政策(概要)をご参照下さい(下段に添付)。

重要なのは、「脱原発」というだけでなく、「脱原発“型”の政治」、すなわち本当の意味で「自治」に向かうことができるかどうかということです。この国では、地方はもう、霞が関や永田町に頼って未来を描くことが難しくなっています。今回の知事選挙でも、「国とのパイプ」に依存する古い政治のあり方を変えてゆけるかどうか、それが問われていると思います。

片桐なおみさん(新潟県知事選挙候補者)

〇全国の市民連合の皆さんへ、ご支援の呼びかけがありますか。

佐々木:はい。3つのお願いをさせて下さい。

1つ目は支援カンパのお願いです。原発立地県の県知事選挙で原発再稼働推進候補側が潤沢な選挙資金を用意していることは容易に想像がつきます。そのため、こちら側では市民によるカンパ(寄付)をお願いしたいのです。

片桐なおみ公式サイト(https://katagirinaomi.com/)「寄付する」からお願いします。

佐々木:2つ目は新潟のお知り合いに電話をかけて頂きたいというのが切なるお願いです。新潟に親戚や知人・友人がある方が、案外、東京、全国には多いようです。今回は全国的に意味がある選挙です。その新潟知事選挙の「意味」もひろげていただきたいと思います。

3つ目が、この選挙を通して、岸田首相が言うような「ウクライナ情勢を受けて原発再稼働はやらざるを得ない」というアベコベの言説や無知を全国的にもできる限り払拭していいただきたいということです。

〇ありがとうございました。

片桐なおみ公約 2022年5月9日