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秋の臨時国会を迎えて、野党各党に緊急要請しました
(2026年10月15日 社民党、共産党、いのちの党)

2026年10月15日、秋の臨時国会に当たっての市民連合の緊急要請書を携えて、国会の議員会館を訪れました。

 

午後1時から、社民党のラサール石井幹事長、西尾けいご政策審議会長に要請書を手交し、趣旨説明を行ないました。ラサール石井幹事長は「一致できる内容だ。一緒に頑張っていきたい」と受け取ってくださいました。10月11日から始まった新潟市長選挙で「市民と野党の共闘」の陣形が形づくられたこと等、様々な話題について意見交換しました。西尾政審会長から「福島党首にしっかり伝える」という言葉もありました。

 

続いて午後2時から、日本共産党の田村智子委員長、小池晃書記局長に要請書を手交し、趣旨説明を行ないました。田村委員長は「全面的に賛同する」と受け取ってくださいました。田村委員長から、前日に採択された第30回党大会決議案に「国民的な共同と団結=統一戦線によって政治を変えよう」という一節が書き込まれていることが紹介され、これからもぶれずに共闘路線を貫いていく立場が表明されました。そして「戦争反対」「憲法守れ」を土台とした、新しい市民運動の発展に尽くしていくことを確認し合いました。

 

さらに午後3時から、いのちの党のつじ恵幹事長代理に要請書を手交し、趣旨説明を行ないました。つじ幹事長代理からは、8月に新しい執行部・新しい党名で再出発した経過の説明があり、その経過の中で「政治的な共同を強めていこう」という方針が確認されたことが説明されました。山越光敏事務局長も交えて、様々な意見交換の上、今後も対話を継続していくことで一致しました。

以下は、この日に手交した市民連合の緊急要請書の全文です。


市民連合からの緊急要請――臨時国会を迎えて

普段のご尽力に敬意を申し上げます。

高市首相は、「第二次改造内閣」の組閣において、簗和生(農林水産大臣)や関芳弘(文部科学大臣)などのいわゆる「裏金議員」、また、官製談合に関与した中司宏(規制改革担当大臣)、そして選挙運動員の買収疑惑がある藤井比早之(総務大臣)らを平然と起用しました。中でも簗氏は、今年5月に栃木県で開かれた会合で、選挙で自身を支持しなかった地元自治体の道路予算を「大幅にカット」したと発言し、税金の私物化と権力の驕りを露わにしました。言うまでもなく、現在の臨時国会においては、首相自らが応答する開かれた論戦を通じ、この「改造内閣」における首相の任命責任や政権の驕りについてしっかりと追及がなされなければなりません。

私たち市民連合はこれまでも、政権の平和外交なき戦争準備、社会保障や福祉を犠牲にする軍拡路線に異を唱え、それに代わる「信じられる未来」を構想するべく活動を続けてきました。特に今国会では、高市政権が進める「安保三文書」の改定や装備移転の緩和など「防衛力の抜本的強化」と、「憲法改正(9条改正や緊急事態条項の設置)」という根本的な法規範の変更に対して深刻な危機感をもっています。十分な国民的議論や慎重な審議が尽くされる前に閣議決定や関連法案の提出が相次いでいることにも強い憤りがあります。このような観点から、以下10点、今国会で議論が予定される争点について、私たちの懸念と見解を申し上げます。

①先の特別国会では、衆院憲法審査会の自民党筆頭幹事より国論を二分する改憲問題について「一刻も早い憲法改正、国民投票の実現に向け、最大限のスピード感をもって憲法改憲の条文づくりに取組む」との発言がありましたが、両院の憲法審査会に「改憲条文起草委員会の設置」が急がれていることを危惧します。焦点となっている緊急事態条項や第九条改定について、憲法審査会における議論が尽くされておらず、また前国会での付帯決議に見られた改憲手続法も十分に民意を反映できる仕組みではありません。現状のまま条文起草委員会の設置に進むことはあまりに拙速です。

②高市政権が進める安全保障関連3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の年内改定や防衛政策の方針に伴い、「敵機地攻撃能力」および軍事費の飛躍的拡大、非核3原則の見直し、原子力潜水艦の導入など、従来の「専守防衛」を大きく逸脱する動きを看過できません。

③これに関連し、「経済安全保障」の名の下に展開する日本経済全体の軍事化を懸念します。特に半導体や蓄電池など特定重要物資のサプライチェーンに関する機密情報管理、あるいは通信機器や電力設備などの重要インフラをめぐって、行き過ぎた規制、あるいは軍産官学の融合がもたらされることで、逆に隣国との間に「安全保障のジレンマ」や対立が生まれ、また日本経済が将来にわたって戦争経済への依存体質を深める危険性があります。

④また、高市政権が進める、安全保障・情報保全分野における新たな法整備(特に「セキュリティ・クリアランス」および「能動的サイバー防御」)は、安全保障の名の下に、国民の経済的自由や人権、プライバシーが侵害される恐れがあります。

⑤電力・通信・金融などの重要インフラに対するサイバー攻撃に対し、事前に攻撃の兆候を察知し、攻撃元のサーバーを特定して無効化する「能動的サイバー防御」に関しても、憲法第21条「通信の秘密」を侵害する恐れがあります。また、相手方のサーバーに侵入して無効化する措置も、これまでの「専守防衛」原則を損ね、「武力行使」や先制攻撃に該当する恐れがあります。

⑥防衛装備移転三原則の見直し、すなわち武器輸出の拡大に反対します。殺傷能力を持つ防衛装備品の輸出緩和や、同志国との共同開発装備の移転ルール拡大(「5類型」の見直しなど)は、日本国憲法が謳う平和主義の形骸化と破壊に他なりません。

⑦沖縄の犠牲をこれ以上看過できません。先日、またしても米兵による沖縄市民への殺害事件がありました。いつまで沖縄は、本土の「国家安全保障」の犠牲となって深刻な差別や人権侵害を強要され続けるのか。いつまでも米国の言いなりではなく、その根本原因である米軍基地の温存、そして日米地位協定を抜本的に見直さなければなりません。

⑧また高市政権は、防衛費をGDP比2%水準へ拡大する方針で、その不足する財源を補うための「軍拡増税」を計画していますが、物価高が市民生活を直撃している中で、防衛増税の前に国民生活の支援、すなわち「社会保障」や「生活安全保障」を最優先すべきです。

⑨さらにこれに関連し、高市政権が掲げる飲食料品に限った2年間限定の消費税減税は、その効果の疑わしさや、2年後に確実に迎える増税問題に加え、何よりも数兆円規模に上る減税財源の裏付けが不明確なままです。減税の対象範囲の再検討や減税の期間をめぐる議論とともに、そもそも青天井で拡大される防衛費や、依然として温存される大企業や「持てるもの」優遇の税制をめぐる抜本的な議論が必要です。

⑩最後に、高市政権は維新と結束し、民主主義の根幹を脅かす衆議院の議員定数削減(現行465議席からの45議席削減)を提起しています。維新発の「身を切る改革」というレトリックは欺瞞に満ちており、特に提起されている比例代表の定数削減は、得票率に応じた議席配分を減らすために大政党に有利となって、小政党や少数者の排斥、すなわち民意の切り捨てにつながります。特に、国会議員における女性比率が国際的に見ても極めて低い日本において、小選挙区より明確に女性議員の割合が上回る比例代表を削減することは、ジェンダーギャップをさらに拡大することになります。また与党側が、1年以内に協議がまとまらなければ自動的に定数を削る条項を視野に入れて議論を展開していることは、国会での熟議や与野党合意を放棄する強硬手段に他なりません。

今国会においても、引き続き、民主主義や立憲主義、そして平和主義の根幹が問われています。政権の暴走と文字通りの体制翼賛、そして戦争への道を食い止めるための時間も、それほど残されていません。まさに路上から、私たちも全力を傾けて声を挙げようと思います。加えて、御党のこれまで以上のご奮闘もしっかりと見届けたいと思っております。

2026年10月15日

――信じられる未来へ――

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合


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