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2023年10月衆参2補選を受けて 【2023.10.23】

10月22日、参院徳島・高知選挙区と衆院長崎4区両補欠選挙の投開票が行われました。まずは厳しい状況の中、ご奮闘された市民の皆さんに心から敬意を表します。

今回の補欠選挙は、岸田政権の経済政策や防衛・外交政策、少子化対策などの諸政策が争点としてたたかわれ、実質的に岸田政権2年間への審判とも言える重要な選挙戦となりました。また、立憲野党も、参院徳島・高知選挙区では、無所属の広田一さんを立憲民主党、日本共産党、国民民主党、社会民主党が支援し、衆院長崎4区補選では、立憲民主党の末次精一さんを社会民主党が推薦、日本共産党が自主的に支援、国民民主党も支援するなど、立憲野党の候補者一本化が実現し、与党と立憲野党との一対一の対決の構図となりました。

開票結果は、参院徳島・高知選挙区で無所属の広田一さんは大差で当選、衆院長崎4区補選は立憲民主党の末次精一さんは落選したものの無党派層の6割の支持を得る(NHK出口調査)など善戦しました。このことは、国政選挙の選挙区における候補者一本化の有効性を改めて明らかにしています。

しかし、投票率は両選挙区とも前回選挙を下回っており、野党に対する期待も十分ではありませんでした。もともと自民党の議席であった両選挙区のうち、一議席を野党が確保したことは成果ですが、今後は更なる市民と立憲野党の連携により、争点と選択肢を明確にし、市民が期待を寄せることのできる野党共闘を実現していくことが課題です。

すでに10月20日からは臨時国会が開会しています。来年9月の総裁選での再選を狙う岸田首相が解散権を濫用して、自らの延命を図る可能性は依然として残されています。大義のない解散を許さず、経済対策など必要な諸政策の実行を図るためにも、今後も、国会の外と内とが連携した様々な取り組みが必要とされています。

この補欠選挙を契機として、市民と立憲野党の共闘をより強化し、憲法9条と13条などを基盤とした政治への転換を実現するため、さらに取り組みを強化していきましょう。

 

2023年10月23日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

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