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2023年臨時国会開会にあたって 【2023.10.20】

10月20日、臨時国会が開会しました。22日には、衆議院長崎4区、参議院徳島・高知選挙区の補欠選挙を控え、結果いかんでは、なお年内の解散総選挙の可能性が燻ります。

内閣改造を行なったにも関わらず支持率の低迷が続く岸田首相は、自らの政権の維持、延命のためにいかに来年秋の自民党総裁選で再選するかばかりに気を取られ、引き続き、場当たり的な国会対応を行うものと考えられます。

最大の焦点は、補正予算の審議となりますが、解散命令請求によって旧統一教会と自民党との関係をうやむやにしたまま逃げ切るつもりなのか、維新らが煽り立てる無用の改憲論議に応じるのか、事実上の特定秘密保護法の改悪に相当すると言われる経済安全保障の「セキュリティー・クリアランス」制度の準備を進めるのかなど、主体性のない首相の下で漂流する政権が、与党内外の右派勢力に押されてどこに向かっていくかわかりません。

置き去りにされた国民生活ときちんとむきあう政治を取り戻すことができるかは、ひとえに立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組、沖縄の風などの立憲野党の奮闘にかかっています。折しも、ロシアとウクライナの戦争が膠着するなかで、イスラエルとパレスチナの間でも文字通り出口のない血で地を洗うような殺戮が繰り返される事態となってしまいました。このようななかで、日本までもが世界で燃えさかる戦争の火に油をそそぐような軍事強化を推し進めることが、世界平和や日本の安全保障に資するはずがありません。

ようやく軌道に乗りはじめた立憲野党と市民の共闘を通じて、憲法9条と13条などを基盤とした、国民生活を守り将来世代へと繋げる政治への転換を、国会と選挙において実現できるよう私たちも全力を尽くします。

2023年10月20日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

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