声明
2023年通常国会閉会に際して【2023.6.21】
6月21日、国会が閉会しました。政府は、日本学術会議への介入を法制化することこそ一旦断念したものの、60年を超える原発の運転や防衛産業の国有化を可能にし、入管法の改悪、防衛財源確保法の成立、そして今後の指針策定次第でLGBT理解を促進どころか阻害しかねない法律まで可決させてしまいました。
これに対して立憲野党は、自公政権を総じて右へ右へと引っ張る維新や国民民主党にかき回され、最終盤でようやく国会内外での立憲野党議員の連携が部分的に実現した局面もありましたが、中途半端な内閣不信任案の提出に象徴されたように、遅きに失した感が否めませんでした。
そうした隙につけ込んで、岸田首相はまだ任期1年7ヶ月余りしか経っていない衆議院の解散を煽り、最終的には支持率の急激な再低下で断念となりましたが、最大野党の座を立憲民主党が維新に奪われかねない政党システムの恐ろしさを私たちは肌で感じています。
求心力の低下が著しい岸田内閣での解散総選挙がいつになるのか、見通しはいっそうきかなくなりましたが、秋に向けて私たち市民連合も、憲法13条の掲げる「個人の尊重」と「生命、自由及び幸福追求権を最大限尊重する政治」の実現のために、この夏、より大きな広がりを市民社会につくり、私たちの代表を一人でも立憲野党から多く国会に送り出す基盤を建て直すことが求められていると考えます。
2023年6月21日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合