【ご紹介】日本維新の会に「提言」の撤回を求める「声明」3月2日/日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)【2022.3】
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は3月2日、日本維新の会が「核に関する議論をタブー視することなく、非核三原則の見直し、米国の持つ核戦力の共有に関する議論を開始する」ことを求める「提言」を政府に提出すると伝えられたことに対して、代表委員 田中重光氏、代表委員 田中熙巳氏、事務局長 木戸季市氏による「声明」を発表しました。
毎日新聞(3月4日)によると「日本維新の会の藤田文武幹事長は3日、外務省を訪れ、米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」の議論を求める政府への提言を森健良事務次官に提出した。核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」とする「非核三原則」の見直しに関する議論の要求も原案には盛り込んでいたが、削除した。党内外で反発が広がったことを受けた対応とみられる。提言は核保有国のロシアによるウクライナ侵攻を受けて取りまとめ、『核についてもタブーなく検討する』『核共有による防衛力強化などに関する議論を開始する』ことを求めた」とのことです。
〇日本維新の会に「提言」の撤回を求める「声明」(2022年3月2日)/日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員 田中重光、代表委員 田中熙巳、事務局長 木戸季市
日本維新の会は「核に関する議論をタブー視することなく、非核三原則の見直し、米国の持つ核戦力の共有に関する議論を開始する」ことを求める「提言」を政府に提出すると伝えられています。
広島・長崎の被爆者の唯一の全国組織である日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は、怒りに震えながら、日本維新の会に、この「提言」をただちに撤回することを求めます。
原爆は、広島と長崎を一瞬に死の街に変えました。その年だけでも 21 万人以上の命を奪いました。火傷し、傷づいた人は、わが子や親も助けられず、人間らしいことができませんでした。生き残った被爆者は原爆の初期症状や今日まで続く原爆症や体調不良、不安に苦しめられてきました。
「原爆は、人間として死ぬことも、人間らしく生きることも許しません。核兵器はもともと、「絶滅」だけを目的とした狂気の兵器です。人間として認めることのできない絶対悪の兵器なのです」(『原爆被害者の基本要求』)。
日本維新の会の提言は、日本国民を核戦争に導き、命を奪い国土を廃墟と化す危険な「提言」です。日本被団協は、日本維新の会に、国民主権、基本的人権、平和主義の日本国憲法を護り活かし、国民の命と暮らしを守る政治の実現に尽力することを強く求める。