コラム

October-19-2021

市民連合課題別座談会「安倍・菅の権力の私物化、犯罪、隠ぺいを許さず、政権 交代で 真相究明し、責任を明確にする」

市民連合は立憲野党の政策議論を深め、共闘体制を強化するために、重要課題の一つである「安倍・菅の権力の私物化、犯罪、隠ぺいを許さず、政権 交代で真相究明し、責任を明確」について、立憲野党議員と前川喜平元文部科学事務次官と座談会を行いました。司会・コーディネーターは上智大学・中野晃一教授(市民連合運営委員)です。


参加者

立憲民主党:打越さく良参議院議員

日本共産党:山添 拓 参議院議員

社会民主党:福島みずほ参議院議員

前川喜平氏:元文部科学事務次官

中野晃一氏:上智大学教授/市民連合運営委員


 

中野 今日は皆さんお忙しいところありがとうございます。まず前川さん、当初行政の内部からご覧になっていた経験も含めてお伺いしたいと思います。

 

前川 加計問題は明らかに安倍さんによる私物化です。2017年3月に福島みずほさんに追及されて「福島さん責任取れるんですか?」と興奮して反撃しようとしていましたよね。その後文部科学省からいろんな文書が出て、私も「あったものをなかったことにできない」と証言しました。最初菅さんは怪文書みたいなものだと言ってましたが、結局、文部科学省が「あったことはあった」と一応認めたものの、「書いてあることは事実じゃない」とそこに防衛線を張ったわけですね。しかし文書の中には、平成30年(2018年)4月開学と総理は言っていたなどという文言まで入っていて、もう加計学園の獣医学部を何が何でも作らせる安倍さんの意向だとはっきりわかっています。私自身は2016年8月に事務次官になった後しか経緯は知らないのですが、いろんな人から圧力を受け、中でも総理補佐官の和泉洋人さんに呼び出されて「総理は自分の口から言えないから私が言うんだ」と早く獣医学部を作らせろと圧力を受けました。

愛媛県が参議院予算委員会に提出した公文書もありますが、決定的なのは2015年の2月25日に加計孝太郎理事長と安倍晋三首相が面談して、その際に国際水準の獣医学部も作るんだというような説明を加計さんがして、それに対して安倍さんがそういう新しい獣医大学の考えはいいねとコメントしたと書いてありました。これは加計学園の事務局長がわざわざ加計理事長と安倍首相の面談があったので報告したいと愛媛県に事前にアポを取って説明した内容が公文書として記録されていたものなので、信憑性が非常に高いです。初めから加計ありきだったのに加計隠しをずっと行っていたっていうことがあって、安倍さんは繰り返し国会でも2018年1月20日に初めて獣医学部新設の計画を知ったと強弁しているわけでが、これ自体はやはり虚偽答弁だと言わざるを得ないですよ。

加計学園の法的な問題としては、まず国家戦略特区法が国家戦略特区で特別に規制緩和が認められるのは「国際競争力のある事業」あるいは「国際経済拠点になるような事業」に限るとしている点で、加計学園獣医学部が適切に審査されなければいけなかった。実際には国家戦略特区諮問会議の下のワーキンググループが「世界的な獣医学部を作ります」と書いてある紙を見ただけで実質的な審査は何もしていない。さらに閣議決定されたいわゆる4条件の中には「他の大学ではできないことをやる」という条件があり「人獣共通感染症対策」とか言っていたわけですが、新型コロナウイルスというまさに人獣共通感染症が現れても、新型コロナウイルスで加計学園の獣医学部が何か貢献したと私は聞いたことがないです。

これはもうどこから見ても行政が歪められている。さらにひどいのは、ライバルである京産大が獣医学部を作りたいと出していた計画を闇から闇に葬った。「広域的に獣医学部が存在しない地域に限って新設を認める」という条件を後から付けて(他に関西にすでに獣医学部がある)京都では作れないが四国なら作れるとした。もう一つ決定的に京産大が排除されたのは、2018年4月開設に出なければならないという条件をつけたってことです。公募したのは前年の1月なのに1年やそこらで獣医学部を作れるわけがない。なにより難しいのは教員の確保。加計学園はずっと前からスタートしていたとしか言いようがなく、初めから談合があって2018年4月に必ず作らせてやるという密約があったとしか考えられない。これは獣医学部というドル箱になる学部を特別に作らせてやったってことです。規制緩和と政府は説明していたけれど、1校だけ特別に認めたのは規制緩和じゃなくて特権を与えたということです。

森友学園問題の方は、真相がわかってない部分がたくさんあります。国有地の格安の売却に関する公文書を改ざんして国会に提出するという民主主義の根本を取り崩すことをしています。改ざんの経緯、本当の主犯、誰に責任があるのかもわかっていない。赤木ファイルが佐川さんの責任までは明らかにしているけど、佐川さんがなぜそれをやったのかというところはまだわからない。2017年2月17日に「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と安倍さんが大見栄をきって、その9日後の2月26日に赤木俊夫さんは役所に呼び出されて、改ざん作業を始めさせられたわけです。この間に菅さんの関与が濃厚に疑われると私は思います。財務省が決裁文書をチェックしていないはずがないわけで、その決裁文書の中に昭恵夫人の名前があるってことは、確実に官房長官に報告があったと思います。その菅さんが官房長官記者会見でわざわざ「決裁文書を見ればほとんどのことがわかるんじゃないでしょうか」と発言している。それは決裁文書から昭恵夫人の名前を削除し改ざんすると知っていたからあえてそう言っているとしか考えられない。こういうことがまかり通るのは、官僚たちが黙らされてるからで、文部科学省からは何人か内部告発者が出てきましたが、財務省なんかからは全く出てこない。その辺は官邸が人事権を使って完全に官僚を黙らせているのは大きいと思います。

 

中野 ありがとうございます。福島さんにお伺いします。

 

福島 はい。今前川さんがコンパクトに極めて正確に言っていただいたのは、本当にその通りだと思います。まさに国会を愚弄しているんです。例えば、国会に出した書面が嘘だったとか。「原本はどこにありますか?」と聞いたら「近畿財務局です」って言われ、私たちがわざわざ近畿財務局に行ったことがありました。そしたら課長から電話がかかってきて「押収されて提出しております」って言うとか、もう国会議員に平気で嘘をつくひどい状況です。

森友・加計、桜を見る会、河井案里夫妻の問題、それから学術会議の問題などもそうです。

この9月8日に市民連合と4野党の党首で調印した政策合意の第6項目に「権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する」とあり、具体的には「森友・加計問題、桜を見る会疑惑など、安倍、菅政権の下で起きた権力私物化の疑惑について、真相究明を行う」「日本学術会議の会員を同会議の推薦通りに任命する」「内閣人事局のあり方を見直し、公正な公務員人事を確立する」とあります。これらを実現しなくちゃいけないし、そのためには政権交代以外にないと思っています。

何の私物化かというと、税金の私物化、政策の私物化、政治の私物化、人事の私物化です。憲法の私物化、民主主義を歪めると言う形の私物化、歴史改ざん、あるいは歴史修正主義という名の歴史の私物化という面もあると思っています。

予算、税金、人事、それから政策の私物化だけでなく、憲法の私物化、つまり安保関連法、特定秘密保護法、また重要土地規制法など違憲立法を行なった。また学術会議の任命拒否も法律違反です。歴史の私物化、改ざん、修正主義、これによって差別排外主義がとても日本の社会に拡大をしてしまったというこの負の部分は大きいですし、ジェンダー・バッシングをしたために、性教育がなかなかできない、選択的夫婦別姓や、いわゆる従軍慰安婦問題などで極めて後退してしまったという点で、歴史の針をですね、やっぱり大きく後ろに戻してしまった。さらにそのことによって差別排外主義が拡大してしまった。朝鮮学校には補助しなくていいとメッセージを政治が発することで、社会の中の差別排外主義を拡大させてしまった点で、責任が本当に大きいと思います。私物化と言えば、教育とメディアに対するコントロールもある種の私物化ですが、このため学問や表現・報道の自由なども危機的です。

 

中野 山添さんにお伺いしたいですが、2016年に参議院議員になられて直ちにドロドロの酷い私物化の現実に立ち向かう議員生活のスタートではなかったかと思うのですが、振り返っていかがですか?

 

山添 加計学園のことを前川さん改めて振り返ってくださって、やっぱり問題の根底には国家戦略特区という仕組みそのものがあると思います。本来一律で全国的に規制すべきところを、特定の分野であれば特定の事業者に対して解除できるという仕組みを作ったこと自体、そもそもその特定の事業者に対する利益を集中させる仕組み作りなわけです。だから加計学園問題はそういう形で象徴的に表れましたが、元々一握りの利益に奉仕するような政治の仕組みを作ってきていることが問題なんじゃないかなと思いました。

森友問題について言えば、私を国会に送っていただいた翌年の最初の通常国会での出来事でもありましたので、予算委員会がそれ一色になるっていうのをまざまざと見て、しかもその裏で公文書改ざんが行われていたと後に知りました。議会政治が崩れていく様子を見せつけられるような思いをしました。私も森友問題は、当時国土交通委員会にいて航空局との関係で論戦をしてきたのですが、当時公明党の石井大臣は官僚出身だからか通常の答弁はペーパー通り読むのに、森友問題については結構一生懸命身振り手振り交えてペーパーなしに説明していました。そのときにやはり何か後ろにあるんじゃないかと感じました。森友問題は、今の岸田政権との関係でも解明を迫らなければならない、そして野党の新しい政権に変えて真相を明らかにしなければならない局面に来ていると思います。

赤木雅子さんが岸田総理宛に手紙を送って再調査を求めたのに、人の話を聞くのが特技だと言う岸田氏は、手紙を読んで受け止めましたというだけで聞き流す姿勢をとっているわけです。人がひとり亡くなってるわけですから、その真相を解明するのは当然だと思うんです。赤木ファイルが出てきたことによって佐川氏の直接の指示があったことが明らかになった。また省内でやりとりされていたメールには、この文書は議員のところには持っていかないというふうに、あからさまに質問妨害をするような、そういう記載があるわけです。これがうまいこといって終わったら奢ってあげますからみたいなことまで書いてありました。とにかく野党の国会議員の質問をいかに乗り切るかということだけで、そこで問われている事実を解明するとか、行政が歪められた実態がないのかとか、そういう国民的に見れば当たり前に疑問を持たれる点について解明しようとする姿勢ではなく、いかに守ろうとしているか、何を守ろうとしているのかということが、まだもう一歩解明が必要なところだと思います。これをこのままにしておいてはいけないと思うので、政権交代して明らかにしたいと思っています。

特にこの間の政治の私物化で象徴的だなと思うのは、学術会議の問題です。これについても岸田氏は任命拒否の撤回はしないという態度をとり続けていると。これは任命をしなかった理由も説明しないと、何が判断基準かということも説明しないと。これが当たり前にどの分野でもまかり通るようになってしまえば本当に恐ろしいことになるだろうと思うんです。科学を無視する姿勢がこの間の政権のコロナ対策を見ても言えることだと思います。学術会議への露骨な人事介入とコロナ対策における科学軽視の姿勢というのは、やはり一貫したものだと思うのです。単に政権がずるいという問題にとどまらず、学問的な知見や科学を無視するような政治の姿勢というのは、命を脅かすところまでも来てしまっているということも踏まえて、私達は今のような政治を終わらせなくちゃいけない。

 

中野 ありがとうございます。たまたま今日お三方、議員の方たちはみんな市民社会でそれぞれに弁護士さんとして活躍されてて国会に来られ、打越さんの場合には2019年に参議院議員になられるまでさまざまな不正や私物化に市民社会側の弁護士として怒っていらしたわけです。

 

打越 私も、公正な行政が歪められ、こんなことで立憲主義のもとでの民主政と言えるのかという怒りがありました。それで国会からしっかりと追及していかなきゃいけないと思って、参議院議員になったわけです。もう今では行政の公正さに対してはどうでもいいというかのように、すっかりタガが外れて緩くなってしまった。これは本当に9年間の安倍・菅政権の罪だろうと思います。

国会で野党の質問に真摯に答えず愚弄することは、国民の皆さんへの説明責任を放棄することで、民主政を否定するものです。なのに、メディアも「野党が反発した」みたいな伝え方をしてそういう空気を蔓延させてきたように思います。ネットなどでは「いまだにモリカケかよ」みたいな感じで、深刻で重大な問題を軽視させてきたことがあり、それは野党があまりに議席数が少なくて、弱いために民主政を小馬鹿にする空気が広がってしまったとように思います。

また規制改革の名のもとに規制改革推進会議などに政権に近い人たちが入り込んで、悪びれもせずビジネスに有利なようにほとんど無邪気に規制を緩和してしまうことが見受けられます。

今年、看護師の日雇派遣を一部容認する政令が出されました。初め規制改革推進本部長が言い出した時は、厚生労働省も看護師について日雇派遣を容認した場合医療安全に影響が及ぶから、そんな規制改革には懸念があると言っていた。それなのに規制改革推進本部の方は、経営改革ホットラインに意見があったってことで、厚労省を押し切って、容認する政令を出す宿題を課してしまった。でも、このホットラインにきっかけとなった意見を出したのが実は看護師の派遣業務を担っている会社が作ったNPO法人だったのです。それも過去に規制改革推進本部の委員だった方が取締役を務める会社なのです。森友加計問題と同じように、ネポティズム(縁故主義)と疑わざるを得ません。それもその派遣会社の取締役の方は規制改革推進本部の事務局に相談したときに、その派遣会社であれば議論を巻き起こすから好ましくないといわれたそうです。NPO法人から提案したほうが進みやすいと考えたと。 

つまり会社のままでは私利私欲とあからさまなので、かくれみのとしてNPO法人をつくるよう示唆されたのではないか。規制改革推進本部のホットラインにオピニオンを出した当時は、NPO法人の認証も受けていなかった。それなのにまだ法人認証を受けるのが間に合っていないところからの提案を、早速規制改革推進会議は議題に取り上げました。もう早々と結論がついていたとしか思えません。規制改革推進本部の側から政令改正の宿題を課された厚生労働省は、当初懸念していたのに、やむなくでしょうが、しゅくしゅくと政令改正してしまいました。政令ですから、国会審議も経ずにです。気がついて国会で質問したのは、政令改正後になってしまいました。こういう恐ろしいことが、国民の命と健康に関わる医療分野などでさえ、進められるようになっているのです。

私も厚生労働委員会でいろいろ質問したので、関心を持ってくれるマスコミの人はいたのですが、結局、ほとんど記事になりませんでした。報道されなくても、公正な行政が歪められる事例がたくさんあるのではないか。それが人々の命と健康に関わる医療分野でさえ見られるのは恐ろしいです。やはり議会での数の力を挽回しなければ、こうした異常事態を変えることは難しいと感じています。

 

中野 議会の場において、公のお金がどう使われるのかを明らかにすることが議会制民主主義の根幹にあるのに、そこがひどく歪められている結果、行政の公正も失われてしまっていますね。

 

福島 新自由主義そのものが、一部の大企業が潤えば経済が上手くいくという考え方なので、一部のための経済であり、社会であり、政治という問題があるわけですが、加えて、「お友達政治」と言われるように政権に近い者に特別に便宜を図る、極めて私物化された政治をやってしまっている。これはもう腐臭漂う凄まじい状況で、それを私達は終わりにしなくちゃいけないと思っています。「自民党の自民党による自民党のための政治」をやって、一般市民は切り捨てている。人々の悩みや苦しみ切り捨てた、共感力のない政治です。はなから切り捨てていい、恫喝して黙らせる、説明すらしなくてもいいと思っているという姿勢で民主主義を破壊し続けていると思います。

冒頭で前川さんが触れたように、私が加計学園について質問したとき「福島さん、そんなんで責任取れるんですか」って安倍さんが脅したので「なんで国会議員恫喝するんですか、行政監視するのは私たちの仕事です」と反論したことがありました。切り捨てていいもの、恫喝していいものを黙らせる。監視と恫喝で私物化をもっと進めてきてしまったのです。

 

中野 本来であれば全体の奉仕者である公務員が行政を歪めたり、それはさらに隠蔽したりすることに加担してしまうことに関して、人事局の問題はあるのでしょうか。

 

前川 あると思います。内閣人事局ができて、官邸が関与する人事の範囲が700人程度に広がり、部長・審議官級以上の人事について、官邸がものを言えるようになりました。今でも任命権者は各省の大臣なのですが、官邸、もっと具体的に言えば官房長官が事実上の任命権を持つようになってしまった。各省の幹部をずっと見て、官邸の言うことを聞く人間と聞かない人間をより分けていて、言うことを聞く人間を取り立てて、言うことを聞かない人間はパージする。

典型的なのは、総務省の自治税務局長が菅さんお気に入りのふるさと納税制度に問題があると言ったわけです。これは官僚として言わなければいけないことです。そして結果的には菅さんの指示に従ったにもかかわらず、菅さんがあいつは飛ばせと自治大学校の校長に飛ばしちゃう乱暴な人事をやってしまった。本来の任命権者は総務大臣の高市早苗さんでした。各省大臣と官房長官との力関係が大きく変わってしまって、官房長官が非常に強い立場になっています。

岸田内閣はお好み焼きに例えればトッピングは岸田さんでもひっくり返してみたら裏は安倍麻生ですから、今度は党の方が強くなって、党の指図で「この局長飛ばす」というようなことがまた起きるのではないかと恐れています。官邸の気に入るような官僚は、いろんなテクニックを使ってお目こぼしをして、下駄を履かせて、定年の延長などを繰り返し行うなどして取り立てていく一方、気に入らない人間を飛ばす。これをもう9年間続けていますから、もう官邸の言うことばっかり聞くような官僚しか上層部に残ってないんです。だから霞が関は「なんでも官邸団」だと私は言っています。

 

中野 岸田政権に代わり、トッピングであっても見た目が変わった中で、真相の追求や責任の所在を明確にするのが難しい面もあります。

 

打越 顔ぶれが変わっても確かにトッピングが変わっただけで、特技は「話を聞き流す力」なのか、これまでの問題を検証する気はないですよね。

官僚を希望する若い人が少なくなっていることが問題になっています。よく指摘される長時間労働なども是正しなければならないですが、それだけではなくて、官僚が萎縮し忖度を強いられ、全体の奉仕者としての矜持が保てなくなっていることを、若い人たちも知っているのではないか。

行政の公正さを保てないという諦めが広がり、気概をもった官僚のなり手が少なくなると言うことは、この国で生きる私たちにとっても危機的なことです。

政治をまっとうなものに戻すため、国会で野党議員は頑張っていますが、数の力で押し切られて悔しい思いをすることが多いです。選挙で数の力を少しでも取り戻したい。選挙はとても大切で、頑張りたいです。

 

中野 そうですよね、ありがとうございました。確かに働いている官僚にしたって政治的な圧力でいろいろ無理させられている職場環境では、とてもじゃないけれども優秀な人が働きたい、あるいは残りたいとは思えないでしょうし、それは日本にとっていいはずがないですね。

 

山添 岸田さんが就任したときの会見で「我が国は民主主義の危機だ」と言いましたが、「危機にしたのは誰だ」と言いたくなります。しかも森友の再調査はしないし、選挙買収も再調査しないし、そもそも甘利さんを幹事長につけてむしろ危機を深めていっているように思うのですが、事実を解明して共有するのが、私たちのこの間の野党の国会内外での市民の皆さんとの取り組みの一つの到達点だと思います。

国会質問を契機に世論が変わるのを経験してきたのですが、それが最も顕著だったのは、桜を見る会の質問だと思います。また、検察庁法改正案を廃案に追い込むとか、入管法を廃案に追い込むっていうのも、国会の中での論戦、野党の論戦で追及し、不正を暴いて、そして問題点を指摘する取り組みが世論を形づくっていく作用をしてきたのは本当に大きいなと思うんです。現に乱暴なことをやれなくなってきていると、数の力があっても押し通せないような状況を作ってきたというのは本当に大きいと思ってます。

福島さんがおっしゃったように政権側は私たちの口を塞いだりしようとするわけですが、それに抗うような市民的な広がりも本当に大きくなっているので、ぜひ今度は総選挙で数そのものも変えて、力関係そのものも変えて、政治をみんなの手に取り戻していきたいですね。

 

福島 やはり甘利明さんを岸田さんが幹事長にしたのは、極めてシンボリックでお金の問題なんてなんとも思ってない、説明責任に関してなんとも思ってないことの見事な表れじゃないかというふうに思っています。

またこの内閣が原発推進内閣であることも、国民の多くの意識ともうギャップが生じていると思っています。先ほど山添さんが言ったように、人々の力が私たち国会議員を励まし続けて政策を変えているのだから、本当はみんな変えられる力を持っていることをもっともっと共有していきたいと思っています。みんながこれ変えようよと思えば、あっという間に政治は変わる。胸像はその下の台座の人々がこれやだよと一斉に変われば倒れるわけですから、そのことを信じて、衆議院選挙も、それから今後の民主主義もやっていきたいと思います。みんなが声を上げていることが、やっぱり政治を変えているから、政治を諦めないというか、政治は変えられるチャンスだと思って今度の衆議院選挙も頑張りたいと思います。

 

中野 皆さん今日は本当にありがとうございました。せっかく市民社会が立憲野党と連動する形でここまで変えてきたのだから、今回政権も変えたいという思いを改めて確認することができました。