地域から

政治の話をしよう それぞれの場所から考える 市民による衆院選

おかやまいっぽんは、20162月に設立して以降5年間の活動の中で、2017衆院選(希望の党合流による野党共闘つぶし)、2019参院選(市民による候補者擁立断念)と私たち市民がのぞむ形での選挙が実現できず、野党共闘への期待が損なわれかねない状況を経験しました。それでも、新しい政治をめざし力を出し切る選挙がしたいとの思いで、「市民と市民」「市民と野党」「野党と野党」をつなぐ市民連合の役割を頭に置きながら取り組みを続けています。

2019参院選後は野党間のコミュニケーションが加速し、共闘した立憲野党(立憲民主・国民民主・共産・社会民主+新社会・みどり岡山)の枠組みでおかやまいっぽんと共同の取り組みを開始。毎月の市民と立憲野党による意見交換会(国民民主の立憲民主への合流により現在は3党)と合同宣伝(20199月~現在は5党、緊急事態宣言中の202045月は休止)、13項目の政策をどう実現するか立憲野党の見解を学ぶ学習会(誰もが自分らしく暮らせる明日を語る会、第120191026日・第22020125日)を共催してきました。コロナの影響から学習会は中断したままになっていますが、第4土曜日の意見交換会と合同宣伝(@岡山駅前)は定例開催を継続。各立憲野党代表がリレースピーチ、自作プラカードを掲げた市民が並び、市民と立憲野党が手をつないで取り組む合同宣伝は目に見える街頭アピールの場となっています。ツイッターの告知で知ったという若い人の姿が見られることもあります。

20191214日には「地域のチカラをひとつに ぎゅっとつかむ市民による衆院選」を開催。市民の会しがの斎藤敏康代表から政策で一致する候補者づくりの経験を学び、県内5つあるすべての選挙区におかやまいっぽんの組織をつくることをめざし、衆院選に向けてスタートを切りました。

 以前からおかやまいっぽんの組織があるのは、2017衆院選前に発足した津山世話人会(3区)・倉敷世話人会(4区)の2つです。

3区では津山世話人会が「日常の中で政治の話をしよう」とおかやまいっぽんカフェを月1回のペースで開催。コツコツと仲間の輪を広げてきました。津山市は、議員&OBの会をはじめ、おかやまいっぽんよりひと回り大きな市民の集まりである「明日の政治を語る会」の活動が大きな役割を果たしている地域でもあります。広大な3区で各党の拠点は県北の津山市に置かれていますが、市民の組織づくりは南部の赤磐市・備前市・和気町(市民連合@和気・備前懇談会)でもすすめられており、おかやまいっぽんともつながっています。

 倉敷世話人会を中心とする4区では、2020711月にかけて国会パブリックビューイング@倉敷駅に取り組み、桜を見る会疑惑・日本学術問題任命拒否問題などの国会審議を取り上げました。駅広場という日常の場所で、通りがかる人たちと政治について会話が生まれています。

 2区では、おかやまいっぽんよりひと回り大きく市民が集まり、おかやまいっぽんカフェを重ねて開催しています。市民が選挙にどう取り組むかを丁寧に議論したうえで、202011月から次期衆院選立候補予定者(現職1名)との懇談を開始しました。

 2区に続き、おかやまいっぽんの組織がなかった1区と5区を含めすべての選挙区で、立候補予定者との懇談をおもにオンラインですすめているところです。市民連合が立憲野党に要望した15項目の政策をもとに立候補予定者の考えを聞き、政策で一致できるよう議論しています。

 この間、れいわ新選組チーム岡山ともつながりができ、各選挙区の懇談や政策の議論など積極的に参加いただいています。

幅広い市民の交流をすすめ、野党共闘を求める市民の力を大きくする。市民の要求にもとづく政策で一致できる野党の塊をつくる。月1回の全体会議(20212月で通算65回)で確認しながらここまで来ました。衆院選までの時間が限られる今の段階で、各小選挙区の状況は単純ではありませんが、2017衆院選自民得票率からの分析で、岡山でも野党共闘を発展させ自民党の議席を減らすことができれば、流れをつくることができるとわかりました。この分析は、124区を接戦区とした市民連合による分析と一致しています。全国では、当選できそうな選挙区59と接戦区26に加えて比例で19議席増やせば過半数を占めることができ、政権交代が可能との試算です。新たな課題として、小選挙区での候補者一本化に加えて比例での議席増を考えることが必要と認識することができました。

先日(20212月)の立憲野党に対する市民連合の申し入れの内容は、私たちが野党に求めることと重なっています。314日に開催を予定しているオンラインイベントでは、立憲野党の責任で政策の一致と候補者の一本化をすすめる意思表明とともに、「現政権に代わって野党がつくる政権の姿と新しい未来の構想」「結果を出せる選挙にするためにどんなチャレンジをするか」について説明を求め、市民がどう選挙に参加するかを考える。そして、市民と野党が協力してこの選挙で新しい政権をつくるという共通認識を確認したいと考えています。