地域から

衆議員静岡4区の補欠選挙(4月26日投開票)を振りかえって

2020年6月9日

衆議員静岡4区の補欠選挙(4月26日投開票)を振りかえって

市民連合しずおか中東遠
共同代表 桒原通泰/加藤治吉/小笠原里夏

1.はじめに

静岡4区補選は、静岡3区のエリアで活動する私たちにとって、主戦場ではないものの、静岡では初めての野党統一候補を擁立した歴史的な闘いでした。このことから、市民連合しずおか中東遠は、この補欠選挙を今後の静岡の各選挙区における野党共闘実現への地歩を築くものとして捉え、以下のように取り組みました。先ず、野党統一候補の田中健さんへの推薦状や激励アピール、為書を送りました。
また、4月14日の出陣式、4月19日と4月25日の野党合同の応援の場に、市民連合しずおか中東遠ののぼり旗を持って、延べ10人が応援に行きました。そして、運営委員の何人かの方は、4区の知人に電話で、「田中けん42才」の投票をお願いしてきました。

2.「野党統一候補なら勝てる!」展望を切り開く第1歩としての選挙

5月20日に開催した市民連合しずおか中東遠の運営委員会は、静岡4区補選を振り返り、次のようにまとめました。新型コロナウィルス感染が広がるなか選挙運動も制限されましたが、田中候補は、市民連合と5野党・会派が調印した政策確認文書のトップに掲げた国民のいのちとくらしを守る政治の実現をめざして、新型コロナウィルス対策をあらゆる場で訴えるなど大健闘しました。35%の低投票率の中でも、出口調査によれば無党派層の50%が田中健へ投票し、自民党候補より約8%も多かったことにも示されています。運営委員からの意見では、「当選しなかったことで、がっかりした」「出陣式や野党合同応援が野党統一候補の選挙としては感じなかった」など今後の克服すべき課題も出ました。
一方、前向きな意見として、「静岡県内で初めての野党統一候補が実現し、曲がりなりにも野党の合同応援ができた」「これは、すでに市民連合が存在し活動している3区にとって、選挙活動のモデルが4区でできたことはプラスになった」「市民連合の果たすべき役割の重要さを認識できた」など今後の活動に活かせる意見も多く出ました。

3. 市民連合しずおか中東遠から各政党への提言(静岡4区補選を受けて)

昨年6月に発足した私たち市民連合しずおか中東遠は、これまで静岡3区において、「時の政治をしゃべる会」をテーマ別に、「日韓問題」、「憲法9条」、「地球温暖化」で計3回開催し、延べ250人が集まった市民集会をはじめ、懇談会、街頭での宣伝活動などで、「野党は共闘」の運動を進めてきました。私たちは、この立場から、ゆるぎない野党共闘の実現をめざして、各野党の皆さんには、他党へのリスペクトの基本姿勢を貫いたうえで、以下のように野党共闘を進めていくことを、強く要望いたします。
(1) くらしと人権、民主主義と平和を守り立憲主義の回復のため、市民連合とともに安倍自民党政治と
対峙する新たな情勢の共通政策を作成してください。
(2) 共通政策で一致する野党統一候補の擁立にむけた協議を、早急に進めてください。
(3) 選挙体制は、各政党が対等に参加したうえで、各政党の持ち味が発揮できる各政党の本気度に依拠した、戦略・戦術を工夫してください。
(4) 共同作業を積み重ねることによって、各政党間の連帯と信頼を強めてください。
以上

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