衆参補欠・再選挙2021

衆院静岡4区補選報告

2020年5月8日

衆院静岡4区補選報告

市民連合しずおか
事務局長 小長谷 保

 去る4月26日に実施された衆院静岡4区補選の結果は、野党統一候補田中健(42歳)氏の得票数は38,566票、自民党深澤陽一氏は66,881票となり、残念な結果となりました。
 結果は悔しいものでしたが、この補選は、1静岡県内でのはじめての野党統一が実現したこと、2新型コロナ感染防止の中での選挙戦、3N国立花氏による同姓同名候補の田中健(54歳)氏の擁立など注目すべき選挙でした。

 1の野党統一ですが、これが実現し、14項目の政策合意が出来たのは3月17日であり、告示は4月14日でした。あまりに候補擁立が遅かったことで、野党共闘の利点を活かすことが出来ませんでした。4党代表者会議は4回開催されたものの選対本部に統一性はなく、運動も各党が独自にするということになりました。統一ビラもないまま4党が各自に制作したものを配付しました。終盤にようやく宣伝カーを2日間づつ各党が責任をもつことができました。

 反省点は①ともかく早く候補者を擁立すること②選対の一本化、統一ビラの発行などが必要です。

 次に2の新型コロナ問題です。集会も開催できず、街頭演説も集客はしませんでした。野党統一候補でありながら、中央から各党の責任者を招いての4党の集会、演説も出来ず、マスコミに載せることも出来ませんでした。コロナ対策としてSNSを利用しましたが、その効果は不明です。また投票率は34.10%で前回選に比べると19.62ポイント下回ったことも結果に大きく影響しました。3の同姓同名候補者の問題です。投票結果をみると案分票は3,708票で選挙結果に影響はありませんでした。しかし将来の選挙を勘案すると、ポスターを貼らない、選挙公報に載らない、さらに選挙管理員会の「候補者氏名には年齢を書くことが出来ます」との貼り紙のみの対応は問題を引き起こすことが予測され、公職選挙法の改正を必要とすると思われます。

 最後ですが、今回の補選の結果は残念ですが、これまでなかった各野党間の人的交流が実現でき、手応えを感じました。新型コロナ対策を含め、野党共闘は益々重要となっています。同時に市民連合の役割も大きくなっていると感じます。
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