11/19 立憲野党と市民連合の意見交換会
11月19日(火)、衆議院議員会館で約1時間にわたって、「立憲野党と市民連合の意見交換会」が行われました。参加者は政党サイドから、立憲民主党・福山幹事長、国民民主・平野幹事長、日本共産党・小池書記局長、社会民主党・吉川幹事長、社会保障を立て直す会・玄葉幹事長、市民連合サイドから立憲デモクラシーの会・山口二郎法政大学教授、中野晃一上智大学教授、学者の会・廣渡清吾東大名誉教授、ママの会・町田ひろみ、藤山明日香、総がかり運動実行委員会・高田健、福山真劫、小田川義和でした。
冒頭、福山市民連合運営委員からのあいさつ、そしてれいわ新選組の欠席に関して説明がありました。れいわ新選組とは、先月10月1日に意見交換を行い、13項目の合意、市民連合との連帯を強めていきたいこと、そして消費税問題などを含めて引き続き今後も協議を続けていくことを確認しました。市民連合から今回の意見交換会への参加を呼びかけましたが、山本代表や他国会議員とも調整がつかなかったため欠席となりました。今後、れいわ新選組を含めた立憲野党と市民連合との意見交換の場を持ちたいと思っていいます。
次に市民連合の山口教授から挨拶がありました。発言の要旨は以下の通りです。
市民連合は4年前の2015年夏に発足し、以来2回の参議院選挙を経て、改憲勢力いわゆる「3分の2打破」という成果を挙げることが出来た。これも野党の皆様の大いなる決断と努力のおかげである。
「安保法廃止」「憲法改正反対」というテーマで発足した市民連合であったが、この間野党の結集の触媒のような役割を果たし、「安倍政権を終わらせる」という大きなテーマに向けて野党と共に、その役割の再規定を行い、次の衆議院選挙に向けて議論を続けていこうと考えている。そのなかで、より良い日本社会のイメージを市民の側から提起する、あるいは参議院選挙の前に野党の皆さんとご賛同いただいた13項目を発展、新化させていく作業に取り組んでいる。
具体的には、今月に全国交流会を行い、各地で野党結集の運動をしている市民連合、それに準ずる団体を集めて、議論を行っていく。さらに人権、貧困、環境などのテーマで活動している様々な団体と政策の議を重ねていきたい。その成果を世に問うシンポジウムを開催していくことも考えている。
13項目の発展・新化について。野党の共通政策に関して、消費税率を5%に下げると主張する政党意見もあるが、市民連合としては5%の議論をもう少し相対化するというか、大きな政権構想の中で消費税の問題、税率の問題を議論するということを提起したい。負担についても直接税、間接税、社会保障料を総合したうえで大企業や富裕層に相応の負担を求め、低所得者層、中所得者層に負担の軽減を図るなど、視野の広い議論をしなければならないと考えている。貧困解消等、格差是正のためには減税よりも現金現物による給付を手厚くすることの方が即効性のがあるため、生まれてから人生全体をカバーする社会保障のビジョンを、我々学者を中心に議論していきたいと思っている。
早ければ年明け、年末に、遅くても来年のオリンピックの後には解散総選挙があると予想されている。それに向けて、やはり野党候補の一本化や政権交代に向けた動きを活発化することがいま求められている。今までは、参議院選挙という性格上、政権選択に直結するものではないということで政策論議をしてきたが、次は政権を問う選挙になる。今までとは違ったやり方で政策の共有とか候補者の一本化の努力をしなければならない。市民連合に出来ることは何なのか、これから更に考えていきたいと思う。少なくとも参議院選挙でつくった13項目を基に日本のもう一つの在り方、より良い日本社会のイメージについて我々からも議論し、政権交代に向けて野党の皆様に示す作業を近いうちにやりたいと考えている。
その後は意見交換が行われ、立憲民主、国民民主、共産、社民、社会保障の会、市民連合の各構成団体から、これまでの経過と13項目を踏まえて、これまで蓄積された議論やイメージをさらに具体化していき協力していこうと多くの提起がなされました。