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5/3 「2019 平和といのちと人権を ! 5.3憲法集会」のご報告

5月3日、東京・有明防災公園で「2019平和といのちと人権を!5.3憲法集会-許すな!安倍改憲発議-」が行われました。メイン集会には6万5千人が参加しました。

メイン集会にて市民連合より広渡清吾東大名誉教授がご挨拶いたしました。

以下は、発言の全文になります。

「みなさんこんにちは。市民連合の広渡でございます。今日は5.3憲法集会にお集りのみなさんに市民連合からの訴えをさせていただきたいと思います。

市民連合はみなさんご承知だとは思いますけれど、2015年の12月に安倍政権が強行した違憲の安保関連法、福島瑞穂さんが戦争法と言いました、この戦争法の廃止と立憲主義の回復を求めて反対運動を闘った30近い市民の団体によって結成されました。戦争法の廃止のためには、私たちの要求を実現するための国会における新しい多数派を形成しなければなりません。したがって、市民連合は結成以来、安倍政権に代わる新しい政治的選択肢を市民のみなさんと一緒に創り出すために活動を続けてきました。その活動のキーワードは、「市民と市民をつなぐ」、「市民と立憲野党をつなぐ」、「立憲野党の間をつなぐ」。そしてこの3つの「つなぐ」活動は、新しい政治のために私たちの統一した力を作り出すことを目指しています。

みなさん、安倍政権はこの間、一貫して軍事を政治の中心に押し出す政策を展開してきました。その仕上げが9条改憲です。自民党は9条改憲を第一番目に置いた4項目改憲、これを実現するために全国で草の根運動を進めようとしています。改憲派にとっては、衆参各院で2/3の多数を握っている今こそ、改憲の絶好のチャンスです。もし、安倍自民党のこの改憲を許せば、戦後の日本社会は非戦、戦わない、非武装の平和国家であることを、その面目をなくしてしまいます。そして、平和を求める世界とアジアの人たちを裏切ることになると思います。

みなさん、安倍政治を倒して、新しい政権をつくる。これが今、どうしても必要です。安倍政権の政治をこのまま許すとすれば、日本が戦争をする国家になるばかりではありません。日本の未来を開く可能性が、閉ざされることになります。外交も内政も安倍政権が手詰まりであることは誰の目にも明らかです。安倍政権はこの事態から国民の目をそらす政治を進めることで成り立っています。平成から令和への仕組まれた改元のフィーバーはその一例にすぎません。

みなさん、安倍政権を倒して新しい政権をつくるには、国民に対して市民と立憲野党の共同こそが新しい選択肢であることを明確で、国民に信頼してもらえる形で示さなければなりません。私たちはすでに、2016年4月の参議院選挙と、2017年10月の衆議院選挙を市民と立憲野党の共同でこの旗印のもとで闘いました。そこには、成果と教訓がたくさんありました。しかし、この2つの選挙で自公与党勢力を交代させるほどの勝利を得ることはできませんでした。市民は、この日本の全国を見渡せば、まさに安倍政権に代わる政権を求めています。安倍政治に対抗する立憲野党、先ほど力強く、ここでスピーチをしていただきました。この立憲野党にとって、安倍政権を倒したい、安倍政権に代わる新しい政権を作りたい、といった市民の要求に答えることが立憲政党にとっての第一義的課題であり、最大のミッションであると私は思います。立憲野党の支持者を足し算するだけでは安倍政権に代わる多数派を作り出すことはできません。市民と立憲野党はもっと大きな輪を作り出すために工夫と努力をしなければならないと思います。

皆さん、今日は、日本国憲法施行記念日です。日本国憲法は守るためだけのものではありません。日本国憲法はそれを実現すべき、豊かな内容を持っています。日本国憲法は、一人一人の個人と尊厳、自由と権利を実現すべきということを私たちに約束しています。この日本国憲法こそ、私たちが目指す、新しい政治の選択肢を道行くものであると思います。皆さん、安倍改憲を阻止し、憲法を擁護し、憲法を実現する大きな力を国民の中に作りだそうではありませんか。そして、来たる参議院選挙では市民と立憲野党の共同の議席を大きく増やして、安倍政権を打倒する展望を共に切り開きましょう。皆さん頑張りましょう。ありがとうございました。」