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11/10【改憲よりもあたりまえの政治を】渋谷駅ハチ公前街宣のご報告

11/10に、渋谷駅にて、市民連合主催で【改憲よりもあたりまえの政治を】渋谷駅ハチ公前街宣が開催され、野党の議員と市民の有志からスピーチが行われました。

はじめに、市民連合・広渡清吾東京大学名誉教授より挨拶がありました。
 広渡さんは、「あたりまえの政治とは、憲法を守り実現する、国民の声に耳を傾け、国民に嘘をつかない政治。私たちは、あたりまえの政治ができていない安倍政権の状況を深刻に考えています。絶対に安倍政権のもとでの憲法改正発議を許してはいけません。発議を阻止し、来年の参議院選挙では市民の後押しで立憲野党が3分の1以上の議席を確保し、最終的に安倍政権が憲法改正をすることができないような体制を国会につくりましょう。」と述べました。

続いて、安保関連法に反対するママの会@ちばメンバーの村田マユコさんが登壇しました。
 村田さんは、「幕張メッセで昨年の夏 MAST Asia という大きな武器見本市が開催されました。日本の企業も出店していました。日本では武器輸出三原則があって武器を作ったり売ったりできないのでは?という声もありました。4年前、安倍政権により武器輸出3原則は変えられ、事実上武器を作り売れる国になっていました。同じ幕張メッセで来年は2つの大きな武器見本市が開催予定です。皆さんも反対の声に連帯してください。世界のどこにも武器はいりません。」と語りました。

その後には、立憲民主党・長妻昭代表代行からのスピーチがありました。
 長妻議員は、「自民党の議員がドイツは改憲を何回もしているが、日本は一度もしていないのはおかしいのではないかと言ってきました。戦後、一度も変えてない憲法というのは変えないのが悪いのではなく、素晴らしい憲法だから変えなくて済んだのではないか。最優先すべきは憲法改正の議論ではない。もっと現憲法を守るための議論を深める必要がある。国家権力に歯止めをかけるといった部分をさらに強める必要があると考えています。多様な生き方が尊重され、内心の自由に国家権力が踏み込まないといった立憲主義を守る政治作り出すのが先決だ。」と訴えました。

続いて、日本共産党・本村伸子衆議院議員が登壇しました。
 本村議員は、「震災から7年と8ヶ月が経とうとしていますが、暮らしをどうしていこうか、地域をどうしていこうかといった苦しみは続いています。今年も、災害が相次いで起こりました。被災者の皆さんを置き去りにして改憲の議論なんかしている場合ではありません。そもそも公文書改ざん、自衛隊の日報の隠蔽、データの捏造、データ捏造。真実を隠す民主主義の根幹を壊している人たちに憲法をさわる資格はありません。」と述べました。

さらに、社会民主党・福島瑞穂副党首からのスピーチがありました。
 福島議員からは、「沖縄の勝利は私たちにたくさんのヒントをくれました。自民党・公明党でも2-3割の人が玉城さんに投票。私たちは右翼と保守の間に楔をうち、保守、自民党にも働きかけていきましょう。また、一人一人の力が勝利の秘訣です。あらゆるところで、憲法9条について議論し、一人一人が主人公である社会を作っていきましょう。来年の参院選までに国会で発議をさせないということに力を合わせていきましょう。」と語りました。

続いて、竹信三恵子和光大学教授が登壇しました。
 竹信さんは、「自由に帰ることができると与党が宣伝していた高度プロフェッショナル制度について、野党は業務命令で際限なく働かされてしまうことを指摘し、省令で帰られる仕組みを盛り込むと答弁させました。もし、見逃していたら私たちは帰る権限のない働き方となっていました。働く人のための制度ではない。このような状況に歯止めをかけるには野党の発言力と監視力を強めていくしかありませんし、このことは今回の国会で証明されました。私たちは、監視し、選挙で野党を増やし、連携をきっちり作っていくことが絶対に必要です。」と述べました。

さらに大学生の谷虹陽さんからもスピーチがありました。
 谷さんは、「改憲よりも教育への公的支出を。日本の大学の学費は非常に高いです。私も日本学生支援機構という奨学金を取り扱う機関を利用しています。日本では奨学金の多くがもらうものではなく、借りるものであり、これは『奨学金』というより、『学生ローン』です。安倍首相は改憲案に『教育の充実』を挙げていましたが、改憲しなくても学費を下げるために教育への支出を増やすことはできます。『教育の充実』という項目を餌に国民が改憲に前向きになるとでも考えていたとしたら、あまりに国民のことを舐めすぎです。」と語りました。

続いて、大学生の馬場ゆきのさんからが登壇しました。。
 馬場さんは、「日本では自己責任論が広がっているように思います。格差が広がり、ジェンダーギャップ指数も低い。政治が対応すべき問題に対応せず、自己責任論は助長され、個人の抱える問題は『一人で解決すべきだと』とばかりに放置される。税金の使い道は怪しいし、自分本位の改憲に突き進んでいる。私は、一人一人が輝いて生きられる社会がいい。格差が是正され、差別もなく、政治がきちんと責任を取る、そんな未来を望みます。」と訴えました。

最後に、市民連合・諏訪原健さんからのスピーチがありました。
 諏訪原さんは、「憲法改正の国民投票には約800億円の予算が必要と言われている。一部の政治家しか望んでいない改憲のために、多くの予算や時間を使うくらいなら、それよりも先に高等教育や保育の無償化を進めてほしい。私は改憲よりも、生まれ育った環境にかかわらず、誰もが自分らしく自由な人生を歩むことができる社会を望みます。そういう社会を政治に参加することで一緒につくりましょう。」と述べました。

会場では、「改憲よりも〇〇」といった形で、憲法改正よりも自分の望む社会や政治について書いたプラカを掲げる参加者もいました。市民連合は、「〇〇」の部分に当たるような、野党・市民の協力体制で作り上げる個人の尊厳が擁護される政治の内実を豊かにしていくためにも、野党と連携した取り組みをいっそう深めていきたいと思います。

そのような主旨で、11月28日(水)には、野党とともにシンポジウムを開催します。場所は王子の北とぴあで、18:30会場、19:00-21:00の予定です。こちらもご参加いただけますと幸いです。