アクション

【1.30 市民連合はシンポジウムを開催しました】

あたりまえの政治を取りもどす1・30シンポ
腹をくくって!安倍改憲阻止へ!

市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)は、1月30日、東京・荒川区の日暮里サニーホールにおいて、今年初めてのイベントとして、「あたりまえの政治を取り戻す1・30シンポジウム」を開催しました。シンポには、収容人員450名をはるかに超える参加者が押し寄せ、約500人以上の方が入場制限を受けるシンポとなりました。

集会は、安保関連法に反対するママの会の池田亮子さんの司会で進行。まず、主催者を代表して市民連合運営委員の山口二郎法政大教授があいさつ。「今年は安倍総理による改憲発議の年になる。改憲NO!のための動きを、覚悟を決めて、腹をくくってやっていかなければならない。憲法に基づいた国政を行う、主権者である国民にきちんと説明する、税金の無駄使いはしない、こんな当たり前の政治になっていない。私たちは当たり前の行動をして、立憲主義と民主主義を何としても取り戻すため、安倍改憲に立ち向かっていきたい」と決意をのべました。

パネルディスカッションは、山口二郎教授がコーディネートして進行。まず、前川喜平元文部事務次官が「いま、権力の腐敗、権力の暴走が始まっている」と指摘。前川氏が体験した加計学園問題によってその腐敗を見聞きしたことに触れ、権力によって行政がゆがめられ、行政が私物化された事例として、その不公平さ不公正さ不透明さを挙げました。また、権力の暴走については、「憲法改正への地ならしとして教育基本法の改正があり、子どもの心に権力が介入しうる道徳の教科化の問題」に触れながら、「戦前への回避としての暴走が始まっている」と指摘しました。

次に、東京新聞の望月衣塑子記者が発言。「メディアの役割は権力の監視でありチェック。」とし、各メディアが権力批判を手控えている現状が「忖度メディア」になっていることを指摘。また、レイプ事件を告発した伊藤詩織さんの勇気に背中を押される形で菅官房長官への記者会見で頑張っている旨にふれ、安倍改憲についても言及。憲法九条はパリ不戦条約、イギリスの権利章典、アメリカの独立宣言等の英知が結集したものであり、人類が求めていくべき方向を指し示している。北朝鮮問題についても対話こそ最も大事である」と訴えました。

また、京都造形大学教授の寺脇研さんは「単なるおじさんでしかない前川さんがなぜ人気があるか、それは当たり前のことが通用せずとんでもないことが起きている世の中になってしまって、みんなあたりまえの姿を見たいからだと思う。かつて【再び教え子を戦場に送るな!】の日教組のスローガンに、時代遅れだ!と言ったこともあるが、いま、子どもたちが戦場に行く時代になってしまった。教育勅語が出てくるなんてかつては考えらないことだ。自分で考え、自分で行動することがとても大事になっている時代になった」等と指摘しました。

その後、相互に意見交換、今後、若い世代を含めて、広く呼びかけていくことの大切さなどが語られ、シンポを終了しました。
最後に市民連合運営委員の佐藤学学習院大学教授がまとめの発言を行い、シンポを終了しました。