市民と立憲4党の共闘の原点は、尊厳ある個々人の暮らしを守るための「リスペクトの政治」。 そこから浮かび上がる日本の課題、また必要な政策対応はどのようなものなのでしょうか。 市民の声に応え、衆院選で確かなオルタナティブを提示するために、 立憲4党それぞれが構想する未来の展望をじっくり聞いてみました。


May 15 2017

立憲4党と語る、
これからの日本
日本共産党編

「安倍政権に代わるイメージを、国民が持つことができていないのは、野党の責任。安倍政権とは違う政治の選択肢があるのだということを、野党共闘によって見せていく必要がある。いろいろな問題を、市民と戦いながら、学び合いながら、政策を作るようになっている」と小池晃書記局長。
「『現実をみろ』というのはわかる。しかし、原発ありがいいか、なしがいいか。戦争か、平和か。学費は無償か、有償か。どっちがいいか。声をあげなければ何も変わらない。一緒に現実を変えていく力になりたい」と語ったのは、吉良よし子議員。
「まじめだけど堅苦しい」「良いこと言っているけど非現実的」「古くさい」「怖そう」などとネガティブ・キャンペーンにさらされることが多い日本共産党。
安倍政権をストップし立憲野党で政権を奪取するために、「国政選挙で他党とは協力しない」という従来の方針を大転換して、野党共闘路線を進むようになった日本共産党の覚悟を聞いた。

共産党ってどんな政党なの?

津田 こんにちは、ジャーナリストの津田大介です。本日は市民連合主催の「立憲4党と語る、これからの日本」の第二弾で、日本共産党の議員さんにインタビューをします。市民連合の岡歩美さんと一緒に、日本共産党書記局長の小池晃さん、参議院議員の吉良よし子さんにお話を伺っていきたいと思います。

津田 さっそくですが岡さん、共産党に対するイメージは?

 堅苦しくて、デザインが古い感じです(笑)。私よりも上の世代は「共産党?怖いんじゃない?」というイメージをもっていると思います。

小池 確かに、そういう面はあったと思います(笑)。デザインはちょっと“堅苦しい”ものもありました。いまはイメージアップするために努力しています。吉良さんの名刺なんか、かっこいいんですよ。

吉良 ポスターを作成するときもすごくこだわりました。

津田 吉良さんが政治に興味をもちはじめたのはいつ頃からですか?

吉良 親が教師で、戦争に関する本が家にいっぱいありました。親には「戦時中も戦争反対って言っていた人たちがいたんだよ」と教わりました。それが共産党でした。共産党はいまでも平和を大切にしています。私はその政策に共感して、共産党に入りました。もちろん入党するときは相当悩みましたけど。人生はいろいろありますね(笑)

 共産党の人って普段なにしているのか気になります。みなさん親が共産党員なんですか?

小池 そういうわけではないですよ、私の親は証券会社に勤めていましたから。

津田 資本の権化ですね(笑)

小池 共産党員というと「共産主義の理論家!」ってイメージがあります。でも実際には、ブラック企業を何とかしようと思っている人や、平和運動にとりくんでいる人など入党の理由はそれぞれです。あとは、信頼できる人がいるからというのがきっかけで共産党に入るという人がほとんどだと思います。

津田 もともと小池さんはお医者さんですよね? いつから共産党に入ったのでしょう?

小池 私は高校生のときに平和の問題を考えはじめて、民青に入りました。私のように、平和を目指して共産党、という人は多いと思います。
そもそも共産党には、議員を目指して入ってくる人はいません。私もそうでした。共産党に入るのは「生き方」の問題なんです。どういう医者になるのか、共産党員になって病気や貧困に苦しんでいる人々のために生きていこうと思ったんです。

 共産党員としての活動はなにをやるんですか?

小池 選挙のときにはビラをまいたりしますけど(笑)

一同 (笑)

吉良 参加の仕方にもいろいろあって、SNSや友人との会話、さまざまな形で自分や共産党の考えを社会に訴えていくというのが党員としての活動の仕方です。

小池 共産党員は、収入の1%を党費として支払います。それから「しんぶん赤旗」を購読する。そして党の会議に参加する。それ以外は普通の市民と変わりません。

津田 吉良さんは共産党に入ってみて、それまでの印象と違った部分はありましたか?

吉良 普段の生活はほとんど変わりませんでした。週1回の支部会議に参加するくらいです。私は就職活動のときに大変な思いをして、数十社受けても内定が取れませんでした。そういうときに、支部会議で面接でのことや就活中の苦労を相談しました。
しかし、ただ愚痴を言うのではなく、そうなっている原因を考えることで、「社会の仕組みをどう変えていけばいいのか」という議論ができました。私は、そういう話し合いの中で生き方の芯を持つことができました。それが党に入ってよかったと思うところです。

 話を聞いてて、やっぱりまじめなんだなあと思います(笑)

吉良 もちろん冗談とかも言いますよ(笑)。いまは「楽しく元気のでる支部会議」をやろうといっています。

津田 それがまじめですよね(笑)

一同 (笑)

小池 共産党はまじめな集団なんですよ。真剣に社会や仲間たちのことを考えます。

津田 共産党は少しずつ時代に合わせてイメージを変えようとしていますね。そうやって、変わっていく先に何を目指しているのでしょうか?

小池 一つには外交政策の問題です。米国のトランプ政権は一方的な軍事攻撃もためらわない政権です。シリアの問題でも、アメリカが単独で軍事行動するようになっています。そんな中で、日本は経済・政治・軍事などあらゆる分野で、アメリカに従属しています。わたしたちは真の独立国になるために、対米従属を断ち切り、日米安保条約を日米友好条約に切りかえて自分たちで考えて判断する国にしたいと思います。いま日本は、アメリカと肩を並べて本格的に戦争できる国になろうとしています。これをなんとしてもくいとめたい。

もう一つは経済の問題です。大企業は大儲けをしていて、内部留保は390兆円にも上りますが、一方で貧困と格差は拡大し中間層が疲へいしています。この問題は、資本主義の仕組みのもとでも、きちんとしたルールをつくればかなりの改善ができるのです。非正規雇用を正規にしたり、中小企業と大企業の格差を是正したりするルールが必要です。政治学者の小熊英二さんが最低賃金2500円を提案していましたが、本当にそれくらいしないと日本経済の低迷は解消できないのではないでしょうか。大金持ちや大企業のためでなく、99%の市民のための経済政策をやっていきたいです。